第12話『遠藤現夢の墓』~裏磐梯を再興した男

ここは、福島県猪苗代湖から車で30分行った磐梯朝日国立公園の中にある『五色沼』のその散策路の奥にある『遠藤幻夢の墓』です。


 現地は 柳沼と青沼の間のコース途中から300から400メートル左の山中に入ったところであるため、周囲に訪れる人もなく何とも言えない森の静けさに包まれていました。 


まるで、ゲームのなかには行ったような異空間だったように思います。


 『五色沼』といえば『青池』などが有名な福島県の主要観光地ですね。


 ■青池 

訪れた日は曇天。でも、青池は青かった。

しかし、『遠藤幻夢』という名前は馴染みが少ないのではないでしょうか? 


実は彼はこの『五色沼』を再興した『裏磐梯』の父と呼ばれる男なのです。


遠藤 現夢(えんどう げんむ 1864年1月10日 -1934年12月6日)は、本名を遠藤 十次郎(えんどう じゅうじろう)といい、 福島県北部にある磐梯高原(裏磐梯)緑化の父と呼ばれる人物です。 


現夢は醸造業を本業としていましたが、 鶴が城をはじめとした植樹活動も行っていました。


時は1888年(明治21年)。 


梯山で大規模な噴火が起こりました。

 裏磐梯は膨大な岩屑なだれに覆われて数十年間荒地のままとなっていました。 


現夢はもう一度野鳥のさえずる森に変えたいと願い、約2年をかけて気の遠くなるような1340ha(東京ドーム約285個分)に及ぶ植林をなしとげ、ついにはこの地の払い下げを受けました。 彼の壮大な貢献があったからこそ、 今の緑緑とした裏磐梯があるとのこと。


このことから現夢は「裏磐梯の緑化の父」と呼ばれています。


素晴らしい業績ですね。

震災後の福島もゆっくりゆっくりと再興していってほしいと思うのでした。


次回は晴れたときに緑緑した力強い森と青い湖を見たい。 

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