第125話『佐瑠女神社』~何故あの有名ソースメーカーが?
■「佐瑠女(サルメ)」は猿田彦の奥さん
猿田彦神社の境内に「佐瑠女(サルメ)神社」があります。
実は「佐瑠女(サルメ)」という言葉からお気づきの方もいらっしゃるかと思いますが
猿田彦と関連があり、「佐瑠女(サルメ)」に奉られる神様はその奥さんといわれている方です。
ちなみに、「佐瑠女」はと嫁いだ後のお名前で、もともとの彼女のお名前は「天宇受売命(あめのうずめのみこと)」といいます。
■二人の馴れ初めは?
昔々、天照大神(あまてらすおおみかみ)の孫であった瓊瓊杵尊(ににぎ)という神様が、天界から地上を治めるためにやってきたときのことです。
地上には天界から地上までを明るく照らす一人の神様がいました。
それは道案内の神様である「猿田彦」でした。
しかし、彼はすごく赤い目を輝かせたなんともいえない独特な感じの男性でした。
そんな時、孫を心配した天照大神は天宇受売命(あめのうずめのみこと)をつかわせました。
天照大神は天宇受売命(あめのうずめのみこと)を「やさいしけれど、だれと顔を合わせても気後れしない女性」であると思っていたのでした。
天宇受売命(あめのうずめのみこと)は「猿田彦」に「あなたは何で照らしているの?」と聞きました。
すると「猿田彦」は「道案内をするために迎えに来たのだ。」といったのでした。
その後、瓊瓊杵尊たちは「猿田彦」に道案内を行うことに…。
とこんな一説が古事記に登場します。
この縁があって、「天宇受売命(あめのうずめのみこと)」は「猿田彦」に使えることなり、妻となったと一説には言われています。
■「天宇受売命(あめのうずめのみこと)」は日本最初のコメディエンヌ??
みなさんコメディエンヌという職業をご存知ですか?
女性版のコメディアン。そう、喜劇役者です。
「天宇受売命(あめのうずめのみこと)」は天の岩戸に隠れた天照大御神を呼び出すために神楽を舞った伝説から日本最初の役者(女優)といわれています。
その時はほぼ裸に近い服装で妖艶に踊り、他の神々を「笑わせた」というのですからなかなかいい女優だったといえるのではないでしょうか?このことから、芸能関係の人があやかろうと多く参拝しにくる神社ともなっています。
■佐瑠女神社にあのソースメーカーが??
佐瑠女神社の御神体は八角形の社に収められています。ふと、柱の下に目をやると「オタフクソース株式会社」の名前を発見。
勘の良い人は理由がわかりましたか?
そうです、「天宇受売命(あめのうずめのみこと)」はオタフクのモデルとなった女性の神様といわれています。
オタフクの別名である「おかめ」は、古くから存在する日本の面(仮面)の一つで狂言などに使用されています。この「おかめ」の起源が「天宇受売命(あめのうずめのみこと)」といわれています。
オタフクソースのサイトでは以下のようにオタフクが紹介されています。
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■『お多福』に込める思い
日本古来のユニークな顔として“ひょっとこ”と並び称される
“お多福”の顔は、決して美人の相ではありません。
しかしいつも笑顔を絶やさない(細い目)、謙虚な姿勢(低い鼻)、 ひかえめで無駄口を言わない(小さな口)、聞く耳を持つ(大きな耳)、心身ともに健康(ふくよかな頬)、聡明で賢い(広い額)は心の美人の象徴を表しています。
味は基本味(甘酸塩苦旨。中国では甘酸鹹辛苦)からなり、社名は人生の甘いも酸いも苦いも知り尽くした女性に広く愛されることを願ったものです。
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「天宇受売命(あめのうずめのみこと)」と聞くと神様の名前は難しくて親しみづらいと感じてしまいますが、こうしてイメージするとぜひ会ってみたいなんて思わせる魅力的な女性に感じますね☆
そして、今日は私はお好み焼きにオタフクソースをかけるのでした…。
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